THE LIBRARY 表参道店

表参道の路地を入ったところに立地するアパレルセレクトショップのファサードとコートヤードの植栽。
主にイギリスのプランドを扱うショップのイメージをさりげなく感じてもらうため、イングリッシュガーデニングのように様々な種類の植物を用いつつも、全体のトーンはナチュラルで落ち着いたものになるよう植物のセレクトを行っています。
コートヤードは表参道のメインストリートに隣接しており、その喧騒からの緩衝壁の機能を担えるよう、高さ3m前後で管理するタイサンボクリトルジェム、ビバーナムリチドフィラム、ナギ、キョウチクトウ、シマグミ、レモン等葉が密に茂りつつも、変化に富んだ個性豊かな常緑樹により、緑に包まれるような空間となっています。

暮らしながら、生活に合わせて少しづつ変化していく庭

葉山の二子山の麓、はるかに望む海と緑豊かな山に囲まれた絶好のロケーションに立つ住宅の外構計画。
建築家さんのご紹介で、建築計画段階から参加させて頂きました。

自家用車・来客用車・バイク・自転車がとめられる機能性を持たせつつ、緑豊かなお庭を通るアプローチ計画をご提案させて頂きました。少し大回りになる動線計画でしたが、普段の生活の中で、よりお庭を身近に感じて頂ける豊かなアプローチができたと思います。
アプローチには元々この土地にあった飛石を使用し、目地にダイコンドラの種をまく事で、既存のままの庭にスッと馴染んでくれています。

植栽構成としては、山々の豊かな緑を背景に、元々庭に植わっていたモミジやヤマモモを庭の骨格として残し、家に近い部分にのみ新たに植栽を加える事で、室内から見た時の植栽の奥行き感を感じて頂ける様に計画しました。
窓前の植栽は、道路からの視線を柔らかく遮る効果も期待できます。

建築計画段階からお声掛け頂けた事で、アプローチと庭の関係性や残置する既存樹の選定、現地に転がっていた多くの石の扱いなど無駄なく、より豊かに活用できる計画にすることが出来ました。

まだ、広いお庭には既存フェンスの更新や植栽の追加、ファイヤーピットの設置などこれからの部分も多く残されています。
そんな中お引越し後には、ハンモックを吊り下げたり、菜園枠をDIYしたりと、早速庭の楽しみが少しづつ広がっている様です。
暮らしながら、生活に合わせて少しづつ変化していくお庭。
とても贅沢な暮らしで羨ましい限りです。

設計:木名瀬佳世建築研究室
写真:安田誠(一部除く)

CASICA(新木場)

材木倉庫をリノベーションして作られた複合施設。
ファサードに面した植栽帯に山堀りの植木やつる植物を中心に野趣的な植木をその動きの絡みとトーンを合わせながら、一体的な面となるような構成で植栽を行っています。
ライフスタイルショップ、カフェ、スタジオ、オフィスと用途は様々に異なる内容へと様変わりしていますが、
材木倉庫だったころの面影も引き継ぎつつ、また新しい時間の流れが、植物の芽吹きと共に紡がれてゆきます。

海を望むロケーションを活かし、庭の役割を再構築

海を望むロケーションで別荘として利用されている物件。

新築より20年近く経ち、大部分の芝生や草木を植えていた広い庭も、海からの潮の問題や別荘で滞在する時間が限られていることも相まって管理に限界を感じ、持て余し気味にしていたため、経年の痛みが出ている部分のケアと共に管理の手間のかからない形にリフォームしたいというご要望でした。

余裕のある広さや海を望む景観などの特性をベースに、改めてオーナー夫妻、子供世代、孫世代と利用されるシチュエーションを多様に想定して行くことで、今までほぼ1面として認識されていた場所にいくつかのエリア分けを作り、その役割に合うような舗装を施してゆくことで積極的に活用しやすい形を作ることが日々のメンテナンスの問題解消にもなるよう構成してます。
またその一環として悩みの種でもあった植物も、無くしてしまうのではなく、楽しみとして無理なく付き合って行けることを考慮した植栽エリアを維持計画と併せて提案させていただいています。